鎌倉在住の絵本作家さんが集う「平和っていいね」に感動・続

こんにちは 美雪です

 

終戦記念日の今日も、蝉の鳴き声に包まれています

 

映像で流れる、終戦をむかえた日本の人々の姿を想います

『耐え難きを耐え、しのびがたきをしのび・・・』

 

天皇陛下のお言葉を、私たちのご先祖さまがどんな想いで聞いていたのか

 

 

平和である今日という日に、命を繋ぎ、生かされている私たちの在り方に
お腹のあたりにぐっと力が漲ります。

 

 

今日は、大船観音さまの原爆の火が灯されている場所で、
こどもたちとお祈りしてこようと思っています。

 

 

 

 

昨日は、かまくら平和寿まつり「平和っていいね」に出演された鎌倉在住の作家さんたちの様子を書きました。

ちなみに、NHKニュースでもとりあげてくださっています。リンクを貼ってみますね。うまく観られるよいのですが。

www3.nhk.or.jp


つづきます。

 

・石川えりこさんの「ボタ山であそんだころ」という絵本の朗読。

 

ボタ山であそんだころ (日本傑作絵本シリーズ)

ボタ山であそんだころ (日本傑作絵本シリーズ)

 

 


思わずほろほろと涙があふれました。


石川さんご自身の体験をもとにされた、筑豊炭田を舞台にした作品。
講談社出版文化賞絵本賞を受賞されました。

 

炭鉱夫の父をもつけいこちゃんと過ごした日々。
家で休んでいる父をきづかいながら、あそんだこと。
母に危ないから遊んではいけないと言われていた真っ黒な川でけいこちゃんと石をとびこえたこと


そして、炭鉱事故。
今、目の前で一緒に体験しているかのような気持ちになり、ドキドキしました。


最後のお手紙に、胸が痛んだり、ほっとしたり、けいこちゃんに想いを馳せて涙がほろほろこぼれました。
この絵本を書かれた石川えりこさんの朗読もとても心地よかったです。

 

 


・あんどうとしひこさん「あかくん でんしゃと はしる」

 

あかくん でんしゃと はしる (幼児絵本ふしぎなたねシリーズ)

あかくん でんしゃと はしる (幼児絵本ふしぎなたねシリーズ)

 

 


麦わら帽子にすてきな眼鏡、赤いパンツで登場されたあんどうとしひこさん


朗らかな気持ちになり、江ノ電を描く絵本にこどもたちも釘付けになりました。


江ノ電を描いていらっしゃるのに、乗ったのは1回だけなんですよ。
500系江ノ電は珍しいんです。見つけたら、500系!って叫んでくださいってっておられました。

 

みんないっしょに笑顔になりました。
さけびますね。500系って!

 

 


・和歌山静子さん「くつがいく」

 

くつがいく (日・中・韓 平和絵本)

くつがいく (日・中・韓 平和絵本)

 

 


逗子在住の和歌山静子さんは、こちらの本の朗読ではなく、
戦時中にお父様から届いた手紙を紹介してくださいました。


そのお父様に癌宣告があり、お花が好きなお父様のためにと、
広いお庭のある逗子のおうちに引っ越しされて
そのあと10年も生きてくれたとおっしゃった。
胸がいっぱいになりました。

 

 


飯野和好さん「ねぎぼうずのあさたろう

 

ねぎぼうずのあさたろう その1 (日本傑作絵本シリーズ)

ねぎぼうずのあさたろう その1 (日本傑作絵本シリーズ)

 

 


もう圧巻でした!絵本のそのままの旅がらすの格好で登場されて、
なんという名前なんでしょうか、あの時代劇に出てくる旅のお方の帽子をかぶり
マイクを口元で固定できるマイク袋を首からさげて、
手づくりの缶から三味線を弾き、
もう会場中の心をみんな鷲掴みにされて、おもしろおかしく、いたって真面目に
朗読されるのです。


ねぎぼうずのあさたろう。にんにくこぞう。ああ、こんな性格なんだ!
思い出してもくつくつと笑いがこみあげてきます。


ご本人が一番楽しみ、愛しながら作品を作られていることが伝わって
とっても楽しかったです。一気にファンになりました


どこかで飯野さんご本人の絵本朗読やライブがあったら、またぜひ行きたいなあと思います。

 

 


・長嶋洋一さん「パク あーんして」紙芝居


ハートのついたTシャツを着て登場された長嶋洋一さん


ながらく、グラフィックデザイナーをされていたそうです。
直角さんという犬を飼っておられるとのこと。
犬に直角さんという名前。なんて斬新な。思わず笑みがこみあげます
紙芝居は、語りが上手な女性にお願いして、ぼくはみなさんの反応をみています。なんておっしゃっていました。
「パク あーんして」くりかえし、パクがなんども口に入れてしまい、次は何を口に入れてしまうのか、こどもたちの心をどんどんひきこんで、とってもおもしろい作品でした。
パクのいたずらなやさしい瞳が印象的。

 

 


角野栄子さん「悪口しまいます」

 

トンネルの森 1945
 

 


さあ、だいすきな角野栄子さんの登場です。


角野栄子さんがとっても好きなんです。


だから、最初に会場に入ったときも、そおっと探してみたのですが、
角野栄子」という名札はテーブルにあるけれど、ご本人がいらっしゃらず
どきどきしていました。


途中でいらっしゃったのかな。本当にお忙しい中、かけつけてくださって、
その立ち姿、ふるまいも美しくて、色が真っ白でお肌も綺麗で、
眼鏡は、ピンク色で、薄くて長い裾の方にお花がついた、桜色のカーディガンを羽織っておられて・・・


会場の方は、ちょっとスマホで写真に撮ったりされていて
ああ・・・いいな・・・どうしよう・・・
でも、この時間に、スマホを出して目の前にかざしてカシャってしたくないな・・・


ミーハーですが、この尊い空間を見逃さないでぜんぶ心に入れてしまおうって、
もう2メートルぐらい先に立っておられる、角野栄子さんを食い入るように見つめていました


見つめているだけでなんだか涙があふれそうでした。

 

本当は、2冊用意してくださったそうです。でも時間の関係で、
ある本の(どこに入っている本なのかな、知りたいです)
「悪口しまいます」というお話を朗読してくださいました。

 

きょうだいがうまれたばかりの女の子。
学校で悪口を言われて今にも泣きだしそうなのを我慢して家に帰ってきます。
そこで、わんわん泣いて、悪口が飛び出すのですが、
お母さんが名案を思いつきます。


今までひとりじめしていたお母さんや家族の注目が、うまれたばかりの赤ちゃんに注がれている寂しさと、それを言えない優しさと。
その全てをわかって、お母さんが包んでくれる大きな愛が
とっても優しく心にひびきました

 

 

ああ、なんて幸せなんでしょう

 

 

こどものための本って、なんてなんて強くて優しくてあたたかいのでしょう

 

もう、本当に幸せでいっぱいになりました

 

 

・故井上ひさしさん「子どもにつたえる日本国憲法

 

 


亡くなられた、井上ひさしさんも鎌倉在住だったそうです。
最後に、「かまくら平和寿まつり」実行委員の方が、一部を朗読してくださいました。

 

 

・中川ひろたかさん「にじ」ギターと歌

 

 


さいごは、虹がいっぱいかかりました。
♬ららら、虹が虹が、空にかかって、君の君の気分も晴れて
きっと明日はいい天気 きっと明日はいい天気♬
みんなで歌いました。
中川さんは、時間の関係で、ご自身の紙芝居や絵本を朗読することができなかったので、
残念だったのですが、素晴らしい歌の作品を一緒に歌うことができて幸せいっぱいでした。

 

 


次男坊のジョイくんは、
帰宅すると、「にじ」をずっとずっと口ずさみながら絵を描いています。
その絵は、お日さま、お月さま、くも、木、花、イルカ、動物、人びとみんなが
笑っている絵です

 

たしかにたしかに、
彼の心の中に
鎌倉の作家のみなさんが伝えてくださった
「平和っていいね」
のタネが共鳴して、蕾んで膨らんで花が咲き乱れています

 


終戦記念日の今日は、
角野栄子さんが、徹子の部屋に出演されるそうです。

 

はりきって観ようと思います

 


今日もあなたの一日が幸せでありますように

 

美雪